桜島

摘要

桜島の南岳は1955年から2006年までの期間，盛hな火山活動を繰り返した.これ に伴って周辺地域に大^の降灰があり，また，二酸化硫黄などが大気へ放出された. この影響として急性症状が出現したが，慢性的な健康影響は確認されていない.桜島は1914年の大正大噴火の後，比較的 静穏を保っていたが，1955年に南岳山頂火 口で爆発があり，死者を出した.その後， 1960年を境にして爆発回数は減少に転じた が，1970年代に入ると再び噴火活動が活発 となり，1972年から南岳の山頂噴火が激化 し，1985年には年間474回の爆発を観測し た1).鹿児島市の気象台は1970年から降灰 量の測定を開始したが，その記録によると 1985年の降灰量は15.9kg/m2であった（図 1).1955年から2006年までを南岳山頂火 口活動期と呼ぶ.2006年以降から現在まで は昭和火口活動期である.2013年8月18日 には昭和火口で爆発的な噴火が発生し，噴煙 の高さは5，000mまで達した.