潰瘍性大腸炎に対するgasIess Iaparoscopic surgery：大腸（亜）全摘·回腸嚢肛門（菅）吻合術の手術手技

摘要

潰瘍性大腸炎（ulcerative colitis；UC）や家族性大腸腺腫症（familialadenomatous polypo－sis；FAP）に対する腹腔鏡補助下大腸（亜）全摘術は，技術的にはすでに確立したといえる。 しかしながら，長い手術時間やdispos-able器具の多用，熟練した技術の必要性などから，その有用性については疑問も投げかけられている。 我々は，炭酸ガスによる気腹を行わず，手術のはじめから腹部に切開をおき，腸管の剥離·授動や切離·吻合の必要な部分のみ腹腔鏡を使用するgasless laparoscopic surgeryをUCやFAPに対し行い，その低侵襲性についてすでに報告してきた。今回，UCに対して行ったgaslesslaparoscopy補助下大腸（亜）全摘術の手術手技の要点について報告する。