Wi-FiメッシュネットワークにおけるトラヒックロードバランスおよびQoSを考慮した経路制御方式の一検討

摘要

本報告では，Wi-Fiメッシュネットワークに関して周辺のWi-FiアクセスポイントにおけるトラヒックロードバランスおよびQoSを考慮した経路制御方式を提案している．具体的には，リアルタイム系とノンリアルタイム系2種類のトラヒックについて，リアルタイム系トラヒックに関してはトラヒックロードをアクセスポイント毎に計測し，ロードがある一定値より大きいアクセスポイントを迂回する経路を設定するトラヒックロード機能を有し，ノンリアルタイム系トラヒックについては，従来の経路制御方式を用いるものである．そして，スループット特性，遅延分布特性について計算機シミュレーション評価した結果，リアルタイム系トラヒックについてはロードバランス機能を適用する条件としてリンク速度の1／3程度からが効果的であり，最大約3.1Mbpsスループット特性の向上が確認でき，また，遅延時間特性は約25ms短縮できることを明らかにした．また，ノンリアルタイム系トラヒックに対してはトラフィックロードバランス機能が不要なことを明らかにした．