薄板試験片を用いたサンプリングクリープ試験による改良9Cr-1Mo鋼のクリープ損傷評価法の検討

摘要

高温構造物は，経済性向上および環境負荷低減の観点から，長寿命化·高温度化が求められている．長寿命化·高温度化を実現するためには，高温構造物の健全性を担保する必要がある．このために構造材料に対して想定される実機使用温度での長時間強度試験で取得される材料データを設計に用いることが望ましい．しかし，823K·50万hもの長寿命設計を志向する高速炉では，長寿命化·高温度化に対応する試験データを設計段階で完全に取得し，それに基づいて強度評価することは困難である．また，過去に未取得の材料データを外挿して求めた設計段階の強度評価が危険側に予測された事例が報告されている．