熱遮へいコーティングの界面はく離挙動に及ぼす熱時効処理の影響

摘要

環境問題への適切な対処が世界的課題となっている現在，地球温暖化抑制のためのCO{sub}2削減の観点から，火力発電システム，特に発電用ガスタービンの作動ガス温度をより上昇させることにより高効率化を図ることが求められている．現在実用化が進められている1500°C級発電用ガスタービンは既に金属材料の耐熱限界を超えており，タービン翼等の高温機器部材を保護するための新しい材料技術として熱遮へいコーティング(Thermal Barrier Coating：TBC)の適用が必要不可次となっている．TBCのトップコートはイットリア安定化ジルコニアなどの過熱特性に優れたセラミックス系材料が多用され，プラズマ溶射法などによってガスタービン翼にコーティングが施されている．