四季成り性品種「南農イチゴ一号」の栽培技術

摘要

イチゴは一般に冬から春に生食用として消費されるが、ケーキの上に載せて使われるような業務用需要は年間を通してある。 しかし、7月から10月にかけての時期は国内生産が少なく、その多くを輸入に頼り、高値で取り引きされている。 そこでこの時期の栽培出荷をめざし、高温、長日期でも花芽分化する四季成り性品種を用いた試験を行った。 試験は途中であり完成した技術とはいかないが、ここでは得られた結果について述べてみたい。 「麓紅」×「夏芳（四季成り性）」から得られた四季成り性の強い系統に、平成5年「女峰」を交配した。 その中から果形の良い四季成り性系統を選抜し、平成10年「帝展イチゴ1号」と名付け、平成11年「サマ一プリンセス」の名称で種苗法による品種登録の出願を行った。 筒の配布は現在県内に限っており、県外への配布は行っていない。