新農業基本法、改正JAS法から見る環境保全を考える農業への転換

摘要

今、ある程度の規模のスーパーでは、「有機農産物」や「減農薬 - 減化学肥料栽培」などの、栽培にこだわった青果物を置いていない店はないと言っていいだろう。 スーパーに「有機農産物」が置かれるようになったのは、ここ数年のことである。 現在は有機農産物の需要の多い状態、ここでは一応「ブーム」と表現すると、今は有機農産物の第三次ブームと言える。 一九七四年に発表されベストセラーとなった有吉佐和子「複合汚染」がきっかけとなった一九七0年代後半が第一次ブームと考えられる。 反公害連動の思潮を背景に一九七一年に結成された「日本有機農業研究会」の消費者グループおよび消費者が、そのブームの中心である。