伝統野菜(ッケナ類)の無加温ハウスを利用した長期収穫作型

摘要

食文化の見直しや地産地消運動などに後押しされ、消费者の伝統野菜に対する関心が高まるなか、生産現場でも伝統野菜の産地振興に取り組む動きが見られる。これらの支援として、福井県農業試験場では作期幅の拡大や消費者二ーズに対応した品質制御技術の確立、加工-利用技術の開発に取り組み、販路開拓をサボートしている。そこで、その一例を紹介する。本県独自の在来ッケナ(勝山水菜、マナ)は、消費者に根強い人気があることから、地域の特産、活化化の核として生産振興が図られている。しかし、収穫は2 -4月と短期間で、降雪状況により出荷時期、生産量ともに年次間差が大きく不安定である。そこで、低温処理による花芽分化の促進とハウス栽培による収穫の前進化、および収穫期間の延長により、生産の安定および収量の向上を図る技術を確立した。