米国の国際石油化学会議2016、議論の中心は原油·エタンの価格動向－エタンベースの競争力に黄信号／原料ソースは柔軟な対応もー

摘要

AFPM（米国燃料·石油化学製造者協会）の第41回国際会議がテキサス州ダラスで3月 20～22日に開催され、サンアントニオで開催された前年を400人ほど上回る3，265人の参加 登録があった。今回、話題の中心となったのは、急落した原油価格の先行きとエタン需要 の本格化に伴う価格上昇。これらは米国石油化学産業の競争力に直結するだけに、参加者 の関心が特に高かったようだ。原油の需給は2016年末から2017年にかけてバランスし、価 格が上昇に向かうとの見方が大勢。エタンについては、米国内の新規クラッカー稼働や国 外輸出の拡大を受け、2018年には価格が上昇するとみる向きが強い。“シエール革命”と 呼ばれた圧倒的な競争力には黄信号が灯り、状況次第でエタン以外の原料も選択するフレ キシブルな対応が必要になるとの指摘もあった。