総合化学大手5社の2015年3月期決算～全社好調で営業増益達成－稼働率向上や海外出荷増が利益牽引／円安メリットも享受－

摘要

総合化学大手5社（三菱ケミカルホールディングス、住友化学、三井化学、旭化成、東ソー）の2015年3月期連結業績は、三井化学が1％の減収となった以外は全社が増収増益だった。しかし三井化学に関しても、2014年3月期に関連会社の決算期変更で水膨れした分が解消したためのマイナスであり、実質的には増収増益。5社ともに好調な決算となった。特に三菱ケミカルHD、住友化学、旭化成は売上高で過去最高を更新。旭化成は営業利益、経常利益、当期純利益ともに過去最高値となった。当年度はナフサ価格の下落に伴う在庫評価損が発生した一方、各社ともにナフサクラッカーの稼働率が向上したほか、円安の恩恵を受けた。構造改革による事業体質強化も着実に成果が出つつある。