東アジアの設備投資動向～中国はMTOプロジェクトが多数進展－韓国は大型PX設備が稼働／海外展開に活路求める台湾－

摘要

東アジア(中国、韓国、台湾）における石油化学の設備投資動向は、日本のみならず世界の石油化学産業に多大な影響を及ぼし続けている。中国は膨大な人口を抱える一大需要地でありながら、CTO（coal to olefin）やMTO（methanol to olefin）などをはじめとした各種のプロジェクトを多数進行しており、内製化が進む製品も散見されるなど転換期を迎えている。また、韓国では大型PX（パラキシレン）設備やPPS（ポリフェニレンサルファイド）樹脂設備等の投資が活発化する一方で、国内投資が難航する台湾の石化企業は海外に活路を求めている。地域毎（東アジア、ASEAN、中東）の設備投資動向を3回にわたって特集し、本稿では東アジアの動向に焦点を当てる。