( S154)熱間仕上圧延鋼板温度モデル精度向上のためのロール温度モデル構築

摘要

鋼板製造のために不可欠である．我々は文献1) においてFig.1 に示されるように鋼板が搬送される設備に固定された空間を複数のセクションに分割し，それぞれの温度を計算する鋼板温度モデルを提案した．セクション温度を状態とし，注水スプレー流量を制御入力とする状態空間で表現することができ，モデルベースでの鋼板温度の制御系設計が容易となると期待される．文献1) ではワークロール温度を一定と仮定していたが，実際には鋼板や冷却水の接触によりワークロール温度は変化する．そのため，ワークロール温度変化を考慮することにより，鋼板温度モデルの精度向上が期待できる．本稿では，空間分割に基づく仕上圧延ラインのワークロール温度モデルを構築し，鋼板温度モデルの精度に対する影響を確認する．