(S017_2)光通電ハイブリッド·パルス加熱技術による高速多重物性測定法の進展（熱膨張率測定機能の開発）

摘要

二酸化炭素排出量を低減するため、高温プロセスや高温で使用する機器の更なる省エネ化·高効率化が強く求められている。高温で使用されるシステムを設計する際、計算機シミュレーションを利用して効率的にシステムの伝熱解析や熱応力解析を行うことが求められており、システムを構成する多くの材料の広い温度範囲にわたる熱物性値が必要となる。増大する熱物性データを効率的に測定するため、我々は過去の研究において金属や炭素材料の熱拡散率／熱伝導率、比熱、半球全放射率、電気抵抗率、垂直分光放射率を１台の装置で１秒以内に同時測定可能な光通電ハイブリッド·パルス加熱を利用した高速多重物性測定法1)を開発した。本研究では、上記の高速多重物性測定法に熱膨張率を測定する機能を新たに付与したので、開発した機能の概要と性能評価として行った各種金属の測定結果を紹介する。