骨誘導可能な指向性ポーラス型ステンレス鋼インプラントの開発Development of stainless steel implant with uni-directionally elongated pores for osteoinduction

摘要

骨は元来、部位やin vivo(生体内)応力分布に依存した生体アパタイト(BAp)、コラーゲン線維の配向の 異方性を有する[1]。一方、ステンレス鋼やTi 合金は、骨代替用インプラント材料として多用されている が、骨と比較してヤング率が非常に高いことから、骨に対する応力遮蔽効果、その結果としての骨吸収、 BAp／コラーゲン配向性の劣化が問題となっている[2]。本研究では、骨組織の異方性に適合するような 指向性の貫通ポアを有するポーラス材料に注目し、応力遮蔽効果を抑制しつつ、ポア内への再生骨誘導 ならびにポア内再生骨の配向性を維持可能なインプラントの設計·開発のための指針を得ることを目的 とする。