溶鋼－連鋳ノズル間の反応に及ぼす電場印加効果に関する基礎的検討--電気化学を利用した浸漬ノズル閉塞防止技術の開発-2Fundamental study for the effect of applying the electric field on the reaction between CC immersion nozzle and molten steel

摘要

溶鋼中アルミナ系介在物による連鋳ノズルの閉塞防止は重大な課題の一つである。これに対しアルミナグラファイト(AG)系連鋳ノズル材を陰極、タンディッシュ内の溶鋼を陽極として電場を印加した際、同介在物のノズル内壁への付着が大幅に軽減されることが見出された[1]。しかしながら、介在物付着抑制機構については明らかになっていない。Schellerら[2]はジルコニア質ノズル材と溶鋼の間に電場を印加して溶鋼／ノズル界面での酸素ポテンシャルの低下を促し、ノズル材表面での溶鋼中Alの酸化によるアルミナ生成の抑制を報告しているが、AG系ノズル場合には構成する主酸化物はアルミナであり素イオンの高伝導性は期待できない。そこで本研究では、溶鋼／ ノズル間への電場印加時効果を解明するため、溶鋼／ノズル間の電気化学反応と濡れ性の変化に焦点を当て基礎的検討を行った。