画像処理を利用した介在物評価手法の開発Development of Inclusion Quantitative Analysis by Image Processing

摘要

鋼中介在物は製品性能に大きな影響を及ぼすため、介在物制御 技術とともに、より正確な測定方法が必要である。鋼材断面を作 業者が光学顕微鏡で目視観察する検鏡法は簡便であり、介在物の 分散状態を調査する手法として従来から広く使用されている。し かし、この手法は作業者の官能評価であるため、多様な介在物評 価への対応には適していない。 本研究では、より分解能の高い共焦点レーザ顕微鏡と自動ステ ージを組み合わせた大被検面積の自動撮影により、高精度測定を 行った。取得した鋼材断面の介在物の数、径、形状、座標データ を基に、統計処理の一手法であるクラスタ分析を用いた評価方法 を導入することで、Al2O3 クラスタのような介在物や圧延方向に伸 展?分裂したMnS 系介在物を定量評価した。