Ti添加低炭素鋼の再結晶集合組織に及ぼす巻取温度の影響

摘要

極低炭素鋼の再結晶集合組織形成に関してはこれまでにも多くの研究がなされており、冷延焼鈍後の再結晶方位としてγ fiber（ND／／く111））が発達することはよく知られている。 γ fiber 中の主方位は製造条件によって変化し、その形成メカニズムに関して核配向説と選択成長説の双方での説明が試みられているが、明らかになっていない点も多い。 今回、一般的なTi添加極低炭素鋼よりもG，Ti量の多い成分系において、熱延の巻取温度を変化させることで、再結晶集合組織の主方位が著しく変化素る場合があることを見出した。 この鋼板の集合組織調査行いγ fiber内での主方位形成メカニズムについて検討を行う。