皮膚障害

摘要

放射線による影響は，ある一定の被曝線量を 超えると発症する'しきい線量，のある確定的影 響と，発癌などの'しきい線量'がない確率的影 響に分けられる.皮膚反応に関しては，一定線 量以下の少量の場合は一過性の紅斑が生じても 皮膚に障害は残さない.一定の条件を超えると 紅斑，落屑，浮腫，小水疱，びらん，潰瘍など の急性炎症症状を呈する（急性放射線皮膚炎). 数年後には瘢痕，萎縮，角化，毛細血管拡張， 漬瘍などの後遺症を残し(慢性放射線皮膚炎)， 時に様々な皮膚腫瘍の発症をみる.