WTO加盟に対応するロシア自動車産業

摘要

工業アセンブリ措置とは、一定の条件を満たし現地生産を行う完成車メーカーもしくは自動車部品メーカーに、部品もしくは素材の輸入関税上の特典を供与するという措置であるが、2005年から適用が開始された旧工業アセンブリ措置と2011年から適用が開始された新工業アセンブリ措置の2つが存在する。　旧工業アセンブリ措置については、WTO加盟が決定した関係で協定の新規締結が不可能になったとみられていたが、最近のロシア政府関係者の発言から判断して、2012年末までは新たに協定を締結することが可能との認識をロシア側は有しているようである。具体的に言えば、「政府と旧工業アセンブリ措置に関するメモランダムをすでに締結している会社は、2012年末までは旧工業アセンブリ措置に関する協定を締結できる」との見解をロシア側は有していると判断される。