1.0T MRIを用いたOA膝関節軟骨の最適撮像条件と正確で安価な画像解析法の検討

摘要

変形性膝関節症（OA）は関節軟骨の変性や破壊が起こる疾患であり、診断法の1つとしてMRIが用いられる。本研究では、1.0T MRIを用いた膝関節軟骨の最適撮像条件の検討と共にMRI膝関節撮像を用いた軟骨領域を面積と信号強度より解析し、相対的評価と軟骨領域の数値化による評価が可能な解析プログラムの作成を試みた。1.0T MRI撮像の結果、Spin echo法のプロトン密度強調条件により膝関節軟骨画像の鮮明な撮像が可能になった。また膝関節MRI画像をVisual Studio及びOpen CVで開発したプログラムを用いて画像解析を行った。解析の結果、OAモデルラットの膝関節軟骨領域はshamラット膝関節軟骨と比較して軟骨領域が減少することを軟骨領域の面積相対的評価と軟骨領域の信号強度による数値化から示した。以上本研究より、膝関節軟骨の1.0T MRIの最適条件での撮像と、正確且つ安価なプログラムを用いた画像解析を用いてOAの診断が可能であることを示唆する結果を得た。