空間結合型ファンイン／ファンアウトデバイスの小型化の検討とその応用

摘要

近年の通信容量増大に対する一策として、マルチコアファイバ（MCF）の開発が行われている。同時に、MCFを用いた通信の実用化のためには、光増幅デバイスや伝送技術、既存のシングルモードファイバ（SMF）との接続デバイス（ファンイン／ファンアウト（FI／FO）デバイス）も不可欠である。その中で我々は、空間結合によるMCFのコネクタやFI／POデバイスの開発に取り組んでいる。空間結合を用いたFI／FOデバイスには、損失が小さく、さまざまなコア配列やコア間隔のMCFに柔軟に対応が可能である、という特徴がある一方、直接接続型のFI／POデバイスと比較した場合に寸法が大きくなることが懸念される。そこで、直接接続型のFI／FOデバイスと同等の光学部品を使用し、空間結合型でありながら小型のFI／FOデバイスを実現するための検討を行ったので報告する。