2.4GHz帯無線LANの電磁干渉に対する通信品質モニタリング方法の検討

摘要

2.4GHz帯ISM（Industrial Scientific Medical）バンドは，無線LAN，Bluetooth，ZigBeeをはじめとする通信システムに加え，電子レンジや高周波治療器などのISM機器においても利用されており，通信システムに与える干渉波が多く存在している．本稿では，無線LANに影響を及ぼす干渉波を検出するために，IEEE802.11無線LAN 機能を用いた簡易なモニタリング方法を提案する．提案方法の特徴は，CS（Carrier Sense）／ED（Energy Detection）機能による「干渉レベル」と，誤り検出機能による「エラーフレーム数」による電磁環境の観測である．提案方法の有効性を確認するために，3つの干渉源（ワイヤレスカメラ，ワイヤレステレビ，電子レンジ）を用いてスペクトラムアナライザによる測定結果と比較した．その結果，無線LANリンク維持の観点で，干渉波の検出はスペクトラムアナライザと同等であることが確認された．