ギガヘルツ時代のノイズ対策技術：ギガヘルツ帯のノイズにかかわる諸現象、EMI問題およびギガヘルツ帯におけるEMI対策技術の特徴を概説する－ギガヘルツ時代のノイズ対策技術

摘要

民生用での1GHzを超える電波の利用については、従来、衛星放送用の電波ぐらいであり、電磁障害の規制もCISPRでこの放送衛星の電波の保護を目的とした11.7-12.7GHz帯のみであった。しかし、近年、携帯電話やPHS でギガヘルツの電波が使われだし、無線LAN、Bluetooth、ETCなどでも本格的にギガヘルツ帯の電波が使われ始め、電磁障害の規制もCISPR11、CISPR 22、FCC Part15などでギガヘルツ帯の規制あるいはその検討が始められている。 本稿では、ギガヘルツ帯のノイズにかかわる諸現象、ギガヘルツ帯にはどのようなEMI問題があるか、ギガヘルツ帯のEMI対策技術の特徴について概説する。 ギガヘルツ帯のEMI問題を解決するためには浮遊容量の極めて小さなギガヘルツ帯対応のインダクタや残留インダクタンスの極めて小さいコンデンサが必要になる。 また共振に対応するための電波吸収体も重要になる。