フレキシブルグリッドネットワークにおける光チャネルモニタの提案

摘要

通信トラフィックの増大に伴い光ネットワークの大容量化·高効率化が求められる．帯域を有効利用し周波数利用効率を向上させるため，ITU-T G694.1では柔軟な信号周波数配置·帯域設定を可能にするフレキシブルグリッドが規定された．ノードにおいて信号レベル等化手段へのフィードバックや故障検出等の機能は，光チャネルモニタ（OCM）が担う．従来のOCMは既知周波数·固定帯域幅を対象としているため，柔軟で高密度な信号周波数は分解困難であった．本報告では，簡易な手法であってもある程度のパワー精度で測定可能なフレキシブルグリッド対応のモニタリング手法を提案し，モニタ分解能とパワー測定精度の関係を考察する．ケーススタディとして，帯域32GHzナイキスト形状4サブキャリアの信号に対し提案手法を適用した結果，モニタ分解能9.6GHzの場合，周波数ゆらぎを考慮してもおよそ±0.25dBの誤差でパワー算出が可能であることが明らかになった．