水素貯蔵合金の現状と課題＜燃料電池自動車用車載水素供給システムへの応用を目指して＞

摘要

水素はクリーンで高効率なエネルギーキャリアとして期待が高く、エネルギー問題の解決の鍵であるとして、永素社会の早期実現が米国エネルギー省等から提唱されている。 しかし、常温では気体であるため貯蔵に大きな体積が必要であり、より軽量、コンパクトで安全な水素貯蔵技術を目指して、種々の研究開発が進められている。 こでは、水素貯蔵材料として実用化されている水素吸蔵合金について概説し、さらに、将来の水素社会実現の上で最も重要な課題とされている、燃料電池自動車用の車載水素供給システムへの応用を考えた時の現状と課題について述べる。