小口径パイプインパイプ工法＜既設管に新設管を引き込む小口径パイプインパイプ工法の施工＞

摘要

既設老朽管を更新するために、既設管内に新たな管路を布設するのがパイプインパイプ工法である。 既設管内という限られた空間に配管するため、口径は既設管より小さくなるという制約はあるが、非開削で施工できる利点がある。 従来、このパイプインパイプ工法は主として作業者が管内に入って施工可能な既設管径がφ800以上のラインに適用されてきた。 しかし今後更新の必要性が増してくる戦後すぐに布設された種々の管路で作業者が入る事ができない小口径の管路が多く、小口径のパイプインパイプ工法のニーズが高まると思われる。 小口径のパイプインパイプ工法では、鞘管（2重管）布設工法のように新設管を管外で接続し既設管に引き込む事になる。 このような施工方法では既設管の線形把握や新設管に設置する架台の形式が重要となってくる。 既設管の曲がりが大きいと引き込み力が過大となり、設置架台が破損する恐れがあるからである。 以下に紹介するのは既設管の線形調査の方法や限界精度、新設管に設ける架台などを検討し、小口径のパイプインパイプ工法を最適に施工した事例である。