PXのアジア需給、今年後半からタイト基調へ～増産も困難な状況－PX不足で減産を余儀なくされるPTAメーカーが増加－

摘要

PX（パラキシレン）のアジア需給は、今年後半から再びタイト基調で推移する見通し。 ポリエステル重合設備の稼働率が5月中旬から急速に回復していること、新日本石油化学が原料MX（異性化用キシレン）不足で第3四半期のPX供給を20％削減すること、2003年から2007年にかけアジアの19カ所で合計839万トンのPTA（高純度テレフタル酸）の新増設が計画されているのに対し、この間、PXの生産能力は442万トンしかアップしない（表－1と表－2を参照）ことが背景。 また増産、域外（欧米）からの調達も困難な状況となっており、今後はPTAの生産能力拡大に比例して、PX確保ネックで減産を余儀なくされるPTAメーカーが増加しそうだ。