有馬温泉と秀吉（前編）

摘要

おびただしい活断層が密集する六甲山南緑酒断層帯を北に少し越えたところに有馬温泉がある。 "湯山温泉"とも呼ばれ、道後、白浜と並び「日本三古泉」と称されている。 神戸市北区有馬町。 明治29年、湯山町から有馬町に改称。 百済の聖明王が我が国に仏教を伝えてから49年経った587年、用命天皇、聖徳太子を後ろ盾に、仏教を広めようとした崇仏派の蘇我馬子は、排仏派の物部守屋を打ち破り、政権を奪い取った。 実権を握った蘇我馬子は、600年頃、秦氏に有馬温泉の開拓を命じた。