鉄骨構造建築物の安合性向上に資する新自動溶接技術の開発－25度狭開先ロボット溶接

摘要

このような背景の下，高品質のコラム柱を高効率にて施工可能とする，狭開先ロボット溶接による施工技術の確立を目的に研究を推進した。その結果，技術的諸課題を解決し，25度狭開先多関節型ロボット溶接の施工方法を確立するとともに，それにより施工した溶接継手の保有耐力性能は柱部材としての要求性能を十分満足することを確認した。これらの研究成果をもとに，「25度狭間先ロボット溶接マニュアル（－冷間成形角形鋼管と通しダイアフラム溶接部への適用－）」を，独立行政法人建築研究所の監修を得て，2013年10月に発刊した。25度狭開先ロボット溶接を可能とした今回の技術開発は，これまで市場より希求されていながらも行われていなかった現状のロボット溶接技術の諸課題をブレークスルーし，鉄骨構造建築物の安全性向上，鉄骨製作作業負荷の軽減および地球環境改善に資するものである。