多重無線対応RPRネットワークシステム

摘要

専用多重無線網を有する防災関係機関においては，光ケーブルを利用したIPネットワークと多重無線を統合した統合IPネットワークの構築が進行している。 通信ネットワークを統合するにあたり，過去1CHずつを固定して割り当て専用線方式で伝送していた情報を，IP化されたデータで伝送する方式がもっとも効率的であると考えられる。IPでの伝送により，光ケーブルと多重無線回線の相互補完，迂回などによる信頼性向上が容易に図れることはもちろん，専用線方式では得られなかった帯域の効率的利用も計られ，統合的なネットワークの構築が可能となる。 更に昨今NTT等の通信専業者でも従来方式の交換機設備等への新規投資を中止し，VOIPネットワークの構築へ移行を進めているようにキャリア，一般企業，一般家庭においてインターネットの普及はめざましく，これまで別個であった通信とコンピュータネットワーク，放送の融合が進んでいる。 相互乗り入れ困難な複数のインフラを持つよりも，1つのインフラに統合することにより高度化，効率化することが最重要と考えられる。このよう別犬況を踏まえ，IP技術に基づく拡張性のあるシステムが望まれる。 本報告ではH15年度開発した10ギガビット·イーサネット対応RPRに引き続き，H16年度多重無線対応RPR（RRENS）を開発したので以下に紹介する。