橘川教授招き有意義な意見交換となった南開東液化石油ガス懇談会

摘要

（－財）エルピーガス振興センターが主催する平成27年度の第1回懇談会である「南関東地方液化石油ガス懇談会」が9日，港区西新橋で開かれた。この懇談会は，毎年7～11月にかけて全国9経済産業局管内をベースに，消費者，LPガス販売事業者，学識者，行政が一堂に会して，LPガスの流通や取引の適正化，災害に強いLPガスによる防災·減災に関する取組み等について情報交換·意見交換を行い，関係者間に課題意識の共有化を図ることや，それらをもってLPガス業界及び行政の改善に資するなどの目的から開かれているもの。関東については地域が広いこともあって，業界や消費者の意識にも違いがあることから，南と北に分けて懇談会をそれぞれ開催している。7月の南関東を皮切りに，7月23日北関東くさいたま市·市民会館うらわ），8月6日北海道（札幌市·道特会館），8月28日東北（仙台市·TKP仙台西口ビジネスセンター），9月8日中部（名古屋市·名古屋ダイヤビル），9月18日近畿（大阪市·ブリーゼプラザ梅田），10月13日中国（広島市·広島マツダビル），10月30日四国（高松市·高松センタービル），11月九州·沖縄（福岡市·未定）と順次開催される。1つのエネルギー産業の関係者が業界·消費者·行政·学識者までが集まって問題をぶつけあい，改善策·解決策を語り合うなどという機会はほとんどない。LPガスは国民生活の根底を支えるエネルギー。しかし，原油からの精製分も入れればほぼ100％輸入に頼るエネルギー。産油·産ガス国の問題から国内流通·販売問題，家庭への配送から安全なガスの使い方まで，語り合う範囲が著しく広くかつ複雑。「輸入価格が下がっているのに，なぜ小売料金はあまり下がらないのか」，「ガスの点検や請求書配布の際には，単身高齢者家庭にぜひ声かけをしてほしい」，「カセットガスボンベはどこに捨てればいいのか」等々，実に様々な意見が出てくる。こうした細かな意見交換がLP，ガス産業を支えていく。電気や都市ガス業界がここまでやっているだろうか。まさしくLPガスは国民生活を底辺で支えているのである。これは大事にしたい。