新世紀を生きく-「働けど」苦しい時代の追憶-

摘要

ことしの大型連休は好天に恵まれたこともあって、例年にまして行楽各地は大勢の人出で賑わったようである。 ただ労働者の祭典「メーデー」の行事は、組合活動の低迷につれて近年、すっかりその意義が忘れられてきているような気がする。時の流れといってしまえばそれまでだが、社会の格差拡大が憂慮されている時期だけに、改めて働くことの意味や生き甲斐そのものについてまで考え直してもよいのではと思う。 その間、わが国の政治情勢にも微妙な変化がみられた。瀬戸ぎわに立たされた民主党に小沢（一郎）新代表が誕生し、千葉7区の衆院補選で与党候補を破り、復活への足がかりを築こうとしている。 また自民党内では早やぼやとポスト小泉の後継争いの動きが活発化し、連日マスメディアを賑わせている。 日米軍事同盟の見直しやらアジア外交の再構築など、重大な政策課題が山積しているのに、こんなことでよいのかと不信と不安が募るばかりである。