ラマン分光法によるコークス、及び炭素材料の構造評価

摘要

近年、CO_2排出量削減を目的とする、高炉操業の高効率化が望まれている。高効率化の手段として、高炉内反応のエネルギー源であるコークスの反応性を向上させる事が考えられる。これらの基礎研究として本研究室ではこれまでに、グラファイトの純CO_2、CO_2＋1％O_2、N_2＋1％O2によるガス化を行い、1023K以下の低温度域で1％O_2の添加により反応速度が1桁以上大きくなることを明らかにした。 今回は、反応促進効果が得られた1023Kから1373Kの範囲で、純CO_2、CO_2＋1％O_2、N_2＋1％O_2を用いコークス、及びグラファイト等の炭素材料のガス化を行い、反応後試料のラマンスペクトルより、各ガス種のガス化による構造変化を明らかにすることを目的とし実験を行った。