過熱液膜状態にある炭素担持金属触媒の2-プロパノール脱水素活性と速度論支配特性

摘要

過熱液膜状態にある炭素担持金属触媒の2-プロパノール脱水素反応速度は懸濁状態や固気相接触状態よりはるかに大きく、しかも基質の蒸発速度は小さい。 触媒層温度が沸点より高く、触媒を基質液膜で覆って固気相接触を遮断し、しかも温度勾配が活性サイトからの生成物脱離を促進するため、外部加熱源からの生成水素当りの熱入力あるいは本プロセスのエクセルギー消費を効果的に抑制することができた。熱的開放·不可逆系のもつ速度論支配特性によるものであり、低品位熱利用技術開発指針に意義あるものと思われる。