渦電流探傷：1.渦流探傷Θプローブのきず検出特性について

摘要

Θプローブのマルチ化を目的として、従来のΘプローブより検出コイルの長いΘプローブについて、基礎的なきず検出特性の検討を行った。 実験の結果、従来のΘプローブと同様に各方向きずの検出が可能であった。また、従来のΘプローブに比べ検出コイルに対し傾いたきずを走査した場合に大きな信号が得られることなどを確認した。 最近の渦流探傷の動向として2次元探傷を高速かつ容易に行うためにプローブのマルチ化が求められている。 そこで、原理的に雑音が発生しないΘプローブを用いてマルチ化することを検討した。 マルチ化する際には様々な構造が挙げられるが筆者らは1つの長い検出コイルと複数個の励磁コイルによって構成されるマルチ化モデルを考えた。 本報告では長い検出コイルのΘプローブと従来のΘプローブについて比較検討し、その基礎特性について述べる。