VANET環境におけるコンテンツ指向型通信を用いた緊急危険情報分析法

摘要

本稿ではコンテンツ指向型通信(COC: Contents Oriented Communications)を扱う。 コンテンツ指向型通信とは、アドホックネットワーク環境においてリアルタイム性を重視した新しい情報分散·共有法である。テロ、大災害、突発的な事故·渋滞の事象発生直後の数秒程度以内に、その事象に関する情報の獲得を目指す。 具体的には、事象の発生現場近辺に位置するユーザ間で、位置や動きなどの一次的情報をブロードキャストならびに収集·分析し、発生事象に関する必要な情報を瞬時に獲得する。 本稿では、特に、動的環境として交通トラヒックに着目し、VANET環境におけるコンテンツ指向型通信を提案する。 VANET環境において本方式を用いれば、各車両がリアルタイムな情報交換を行い、車両運転者が突発的な事故や渋滞を即座に把握·回避することを可能とする。 本稿では渋滞集団の分析と危険地域の分析を取り扱う。