日本における宇宙量子暗号通信の研究開発-宇宙量子鍵配布の国際共同実験の可能性-

摘要

国際軍宙ステーション（ISS）のコロンバスモジュールに搭載し，欧州宇宙機関（ESA）の科学ミッションとして宇宙において亀子通信を実施するプロジェクトのフィジビリティスタディがウィーン大学等により行われている. 本ミッションは，ウィーン大学のA．Zeilillger教授のグループが中心となって提案を行っており，"SPACEQUEST"と呼ばれている. SPACEQUESTは，ESAのISS搭載ミッション選定では，"Outstanding"という評価になっており，実験のフィジビリティーは評判がよく高い．本ミッション打ち上げは2011年頃の予定である．量子暗旨鍵配布の宇宙デモンストレ一ションを行う際光地上局が多いほどグローバルな量子鍵配布の実験が行え，国際協力としても意味あるため，日本でも亀子鍵配布実験を行うことが出来る可能性がある，本稿では，日本における宇宙塵子暗号通信の研究開発の方向性について述べる．