プラスチック成形金型の磨きレス加工技術の進化

摘要

それらの取り組みのひとつとして，プラスチック成形金型においては，以前より金型の磨き工程の短縮を図るため，切削による仕上げ面品位の向上を目指す取り組み（以降，磨きレス）があった．磨きレスを実現することで，金型の精度向上や製作における省人化，工程·コスト削減，納期短縮などのメリットがあるが，実際に磨き加工によって得られる面を切削加工によって実現するには，工具，切削条件，周辺環境など，さまざまな要件に対して解決しなければならない問題点がある．現時点でも，確実に磨きレスを実現することは困難であるが，それらを解決するための技術開発の現状について，事例を踏まえて紹介する．