事故原因や情報の共有めぐり議論：原子力学会が志賀1号炉の臨界事象で特別会合

摘要

日本原子力学会は3月28日，名古屋大学で開いた「2007年春の年会」で，「志賀1号炉の臨界事象に関する報告会」を開いた。 この会合は，北陸電力による臨界事象についてのデータ改ざんがあったことをうけて，同学会が定例の年会で急きょ，設定したもの。 報告会では，北陸電力原子力部の山崎達広部長がまず，スライドを使いながら当時の状況を説明。 続いて原子力安全·保安院の平岡英治·首席統括安全審査官が，保安院の対応について述べた。また会場からは，事故の詳細な原因究明を求める意見や，このような事象に対する情報の共有，再発防止策などの意見が出された。 本報では，日本原子力学会が開いたこの会合のあらましを紹介する。