眼球特性と等距離制約を用いたカメラとその視野外に存在する物体の最小構成外部キャリブレーション

摘要

本研究では眼球を球面鏡とみなしてカメラとその視野外に存在する物体間の外部キャリブレーションを行う手法を提案する．従来視野外の物体との外部キャリブレーションのためには3点以上の参照点に対して3姿勢以上の平面鏡を用いるか，8点以上の参照点に対して1姿勢の球面鏡を用いる必要があった．本研究ではキャリブレーションを簡便に実施するという観点から，必要な鏡の姿勢の数および参照点の数を削減することを目指す．提案アルゴリズムでは眼球の物理モデルの利用に加え，カメラと参照点が球面鏡の中心から同一距離に存在するという幾何制約を加えることで，3点の参照点に対して1姿勢の眼球（球面鏡）を用いるという最小構成の外部キャリブレーション法を実現した．実験ではシミュレーションデータおよび実データを用いて提案アルゴリズムの有効性を確認した．