低温廃熱で稼動する異種吸着材を用いた小型2 段式吸着式冷凍機の設計

摘要

現在、一般的な吸着式冷凍機の作動温度は60℃付近からであるが、さらに50～55℃程度まで低減することができれば、データセンタにおいて発生する50℃程度のサーバー廃熱を利用した空調が可能となるなど、吸着式冷凍機が果たす役割はさらに拡大する。吸着式冷凍機を低温対応化する手法として、線形に近い吸着等温線を持つシリカゲルの多段化による手法が検討されている[1]。これらの研究では多段化によって低温対応可能となるだけでなく、廃熱源が高温時でも材料特性上、性能向上を見込むことができる。そこで、本報告では2 段システムで各段に異なる吸着材を使用することで、より低温廃熱利用に向けた設計をし、出力を確保する手法の検討について報告を行う。