複合加工技術の最新動向：多様な複合加工と,それを支えるNC制御技術

摘要

今日の製造業の課題は，「多品種少量生産」「価格競争の激化」「短納期化」「製品寿命の短命化」「技術·技能（知識）の共有が困難」に集約される。 これら課題に直面する製造現場では，市場変化に即応し，柔軟に対応する高効率な生産システムの実現と，価格競争力を高める高付加価値生産の実現が望まれる。 昨今の複合加工の流れは，完全工程集約による工程待ち時間の排除と複雑な部品加工を可能とする高付加価値生産の実現を志向している。 当社が提供する複合加工機「MACTURN250（図1）」は，最大9軸の制御（図2）を行ない，完全工程集約と多様な加工を可能とした製品である。 本稿では，複合加工機「MACTURN250」に搭載された自社開発の数値制御装置「OSP-E100L」に組み込まれた複合加工を実現する多彩な機能について紹介する。