自動車部品加工の新たな提案：自動車部品加工，高精度化への提案

摘要

当初におけるタッピングセンタの自動車部品加工は，スロットルボディ，オルタネータなど小物アルミ自動車部品の穴あけ，タップ加工からはじまり，次第に加工精度が要求されるリーマ，ボーリング加工へ展開される方向と，トランスミッションなどの大物ワークの穴あけ，タップ加工へ展開する方向へと加工対象を拡げた。 さらに2年前に発表されたTC-22Bにてタッピングセンタのアプリケーション領域が大形ワークでなおかつ仕上げ加工（ボーリング，リーマ）まで拡がってきている（図1）。 さらにほかの特徴としてタッピングセンタの生産性，消費電力量，スペース（設置面積）において40番マシンと比較して優れている点が挙げられる。たとえば，タッピングセンタとある40番マシンにてアルミ材のタップ加工：M6P1.0×40Taps，穴軸間ピッチ20mm，同一プログラムでタップ連続加工（図2）のテストを行なった場合，消費電力を71％節約でき，加工時間についても46％短縮できる結果となった。 スペースについては21％節約できる結果となった（図3）。 タッピングセンタは，豊富なラインナップ（図4）を揃えている。 本稿では，「進化を続けるスタンダードマシン」TC-S2C（図5）と，その上位機種である「Completed by #30」TC-22B（図6）の主な特徴とそのボーリング加工能力を紹介する。