板を平らにするためのローラレベラとテンションレベラ：上編·平らにするメカニズム

摘要

薄板コイル材に張力を加えるテンションレベラは，ローラレベラの効果を改善する目的で生まれてきた。やはり“必要の産物”である。 このレベラは，ICを含む各種電子部品，日常生活を支える各種缶類などの需要から，薄板コイル数万mを数分の高速で処理する機能を持っている。 張力がその高速化を支えている。 板とロールの接触関係を見ると，張力の有無で両レベラに違いがある。 ロールへの巻き付き状態の違いが，両レベラの板を平らにするメカニズムの基本的な違いとなっている。 しかしそうした違いが認識されていない気配である。たとえば両レベラとも巻き付いていると思う誤解がある。 本稿では，これまでに解明された両レベラの機能と特性を基に，それらの設計と使用に必要な基本的な考え方を述べる。