軸受編：高速·高鋼性，環境対策からみた軸受開発動向

摘要

日進月歩している工作機械ならびに工作機械用軸受ではあるが，その動向は2006年秋に開催された第23回日本国際工作機械見本市に集約されている。 その工作機械の動向を軸受メーカーの視点で以下にまとめた。 ① 5軸加工機·複合加工機のさらなる進歩研磨，計測，ワーク搬送ロボット，制御軸数増加など，複合化がさらに進んでいる。 ②使いやすさの向上。 2007年問題と呼ばれる熟練技術者の大量定年を控え，高度な熟練技術を必要としない「誰にでも扱える機械」→「インテリジェント化」が見られる。 また，長時間の無人運転ができる高信頼性をうたう。 ③高精度化·微細加工の進歩。 ④小型機のさらなるコンパクト化。 ⑤環境負荷物質の削減。 これらの動向をもとに軸受のニーズを分析した結果を図1に示す。 軸受のニーズに対する現在の技術，ならびにこれからの開発動向について以下に述べる。