難加工への挑戦－高難易度加工＆難削材切削加工技術：cBN工具による焼入れ鋼加工技術

摘要

cBN（立方晶窒化ホウ素）粉末を結合材を用いて超高圧下で焼結したcBN焼結体は焼入れ鋼、耐熱合金、鉄系焼結金属などの難削材の仕上げ切削や鋳鉄の高速切削などに幅広く使用されている。中でも、焼入れ鋼の加工はcBN工具の需要の50％以上を占める主要な用途である。 そして、自動車部品を中心とするこの加工市場では、加工コストの低減が厳しく追及され、そのためにより長寿命、より高効率の工具が要求されている。今回は焼入れ鋼加工工具について、工具材種、工具形状、切削条件が工具寿命にどのような影響を持つのかについて加工データを中心に紹介する。