最新切削加工技術＜ウェットかドライか＞：超硬ソリッドドリルのドライ／セミドライ加工の対応について

摘要

環境問題については、PRTR (Pollutant Release and Transfer Register)法の制定以降に、環境改善の取り組みが本格的になされるようになったが、企業においては、とりわけ切削加工を伴なう製造メーカーにおいては、製造原価の約20％を占めるとも言われている、切削油剤のコスト（購入費、処理費用他）を削減するという目的と併せ、湿式（ウェット）加工からドライ／セミドライ加工への切り替えが図られている。現在では、ドライ／セミドライ加工に対応可能な切削工具が市場で多く見受けられる。 ただし、切削工具の中でも穴あけ工具（ドリル）は、ドリル本体が被削材の中に入り込んで切削を行なう加工形態であるため、ドライ／セミドライ加工が容易ではないことは周知の通りである。