電気接点の電流遮断時の溶融現象の検討－溶融と関わる物理現象と電流電圧特性との関係に関する考察

摘要

本論文では、接点の溶融現象にかかわる物理現象を類別して取り上げた。融点温度では、固相と液相が存在し、相変化での溶融エネルギーの吸収と放出が起こることに注目した。次に、溶融エネルギーをジュール熱として与える電気回路条件が、溶融現象に与える影響を検討した。さらに、接触が多点接触であり電気的な並列接続における作用最小の原理（最小発熱の定理）が接点ではどのように起こるかを検討した。最後に、溶融状態での電流自身のロレンツ力による変形について考察した。