環境保全と省エネを実現するヒートポンプ·蓄熱システム

摘要

COP3によるわが国の温室効果ガス6％削減問題、電気、ガスに関する規制緩和の動きに関連して、最近、民生用途において、「分散電源·コージェネレーションシステム」と「大規模集中発電·広域供給＋電動ヒートポンプシステム」のいずれが効率的でCO{sub}2削減に寄与するか、経済性はどうか、という議論が盛んである。 多くの場合、学会、政府の議論、マスコミの論調、社会の見方は細かな技術的検討に入る前から前者の分散電源システムに好意的である。 社会·経済システム全体の「規制緩和」の動向に合わせ、電気科金·ガス料金の諸外国に比べての相対的な高さへの批判、大規模システムに対する疑問や大企業への漠然とした反感もあってか、規制に守られたこれまでの経営の非効率さへの批判に止まらず、電気科金の高さが系統電力システムのエネルギー利用効率の本質的な低さに主因があるような印象さえ与えている。