洋上風力発電実験施設へのシリカフュームプレミックスセメントの適用例

摘要

世界的なエネルギー問題、CO_2削減を背景に、新エネルギー、特に再生可能エネルギーの開発·有効利用が進む中で、風力発電への注目が集まっている。九州大学応用力学研究所と福岡市では環境省からの委託を受け、博多湾において洋上風力発電の実証実験を行っている。この実証実験では九州大学が発明した発電効率の良い風レンズ風車と、土台となるコンクリート造の六角形構造と浮体を組み合わせた、世界に例のない発電施設が用いられている。本施設の浮力体には遮塩性の向上、薄肉化、軽量化を目的としてシリカフェームプレミックスセメント（以下SFPC）を用いた超高強度モルタルが適用された。本稿では、SFPCを用いた超高強度モルタルの洋上風力発電実験施設への適用例について紹介する。